この悲しく切ないタイトル。コミカライズを機にこの作品を知り、原作をひと足先に読破しこの複雑に絡んだ伏線と生まれ変わりの物語をより深く理解するため人物関係図を描き出す始末。小説の描写でほぼ美しい人物しか出てこないのですが、燦々サンゴ先生のほっとするような温かみのある絵の美形がたまりません。特にゼファニエル!第三王子殿下とは黒髪被りですがこちらは短髪で肌は浅黒くいかにも肉体派な人族では最強に匹敵する騎士団副団長、こんなゼファに求婚し続けられたら私は即オチてしまうでしょう…他方第三王子殿下は他人に委ねるなど耐えられない程番を愛する竜族でありながら、アデリエーヌの名を呼ぶことも触れることも許されずまた他言することも敵わない罠に嵌められ遂にアデルを失う…250年も続くこの殿下の苦しみはいかばかりか、精悍な憂い顔も美しいのでこちらも必見です。予想よりも若く幼い姿のクレッシドも新鮮で、17、8歳のアデルとの気の置けない会話も違和感がなく安心できました。単行本版では小話も追加されておりお得感満載。涙なしにはいられないこの作品、コミカライズの結末も楽しみにしています!