日本には二昔以上くらい前まで仲人を善意でやってくださるおばさまがたが大勢いた。
この話はそんな状況がアメリカにもちょっと形を変えて存在する、という面白い立脚点から始まっている。
互いに恋心を抱き合うようになる男女の間に発する特別なものを、火花というような反応があると、そのおばさまは見ている。
二人の種は彼女によって蒔かれた。
ヒロインのフットワークの軽さやフレンドリーな感じは他の人とも充分親密になれるキャラなのに、彼女は一種の根無し草、誰とも深入りをしたがらない。ひとところに居着かない。
彼アダムはハンサム設定のためか、サッパリした目鼻立ちでストーリー中かなりが固い表情のまま。
でも、人生の楽しさを味わい始めて表情は生き生きしだす。
あまり、恋愛恋愛していない。
けれど、自覚してから二人の姿が、やっとこうなったかと思えた。
私はこのアダムの生き方が最後お話っぽくて、いやそもそもこれはお話なのだが、うそでしょ?とは思ってしまった。