ネタバレ・感想あり犬火の兄弟のレビュー

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どうしようもなく違って哀しいほどに同じ
2024年12月31日
281ページ。
山の犬神の代替わりに端を発する物語。山を追い出されたノジ(人間)とイノ(犬)、過分な権利と迫害により変容していくノジがおぞましく、それでも隣にいようとするイノの純真が切ない。
二人の種族と心、どうしようもなく違って哀しいほどに同じ。決して誰かが悪かったとは思えないやりきれなさ。
どうがんばっても埋められない違いがある、それでも大事な相手を大事にしたまま、二人が歩んで行く道の選択……最初から最後までザクザクと胸に刺さる感情、そして結末まで、素晴らしいです。
〜〜〜〜〜
作中の癒しは、カツ兄さん(犬)とタキ(人間)の夫婦。平和な異種婚姻譚と、カツ兄さんの男前さに和みます。
名作
ネタバレ
2024年12月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最後、数十年後のところで嗚咽するほど泣きました。
身なりからして、人の集落で暮らしているのかな。毛皮も良かった。
お姉さんを殺さなくても、山を燃やさなくても、やはり共に生きることはできなかったのかな。人は何故過ちを犯してから間違いに気づくのか。いろいろ考えさせられる、そして心をかなりえぐられます。
素晴らしい作品に出会えて良かった。
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作家名: 吉田真百合
出版社: KADOKAWA
雑誌: HARTA COMIX