ネタバレ・感想あり怪獣を解剖するのレビュー

(4.7) 3件
(5)
2件
(4)
1件
(3)
0件
(2)
0件
(1)
0件
命と、知性と、その未来
2025年10月25日
20XX年。巨大怪獣が東京を襲い、甚大な被害を与えた。
それから11年後。怪獣「トウキョウ」の死骸が大豆島に打ち上げられた。
怪獣学者の昭(あきら)は怪獣の解剖と調査のために大豆島に向かった――。

この作品、すごかった。人生でそう何度も出会えないレベルの名作でした
稀にこういう作品に出会うから、私はマンガを読むのがやめられないんだな…って思う

テーマは生命
上巻は専門的は言葉がたくさん出てきてちょっと難しかったけど、下巻が圧巻でした

命とは何なのか
自分とは何なのか
この作品に出てくる、本当の怪獣とは――

想像を超えた展開と、深い知性に満ちた壮大な世界観に、ただただ心を奪われる
漫画ってここまで表現できるものなのか…すごいな
気になった人は是非読んでみてほしい。この作品、本当に凄かった。おススメです
すばらしかった
2025年5月23日
絵、長さ、ストーリーの進み方、方向性、目配り等すばらしいとおもいました。
主題以外にもいろんなあれやこれがひそかに供養されている感じがして、読んでいてひっそり慰められる気持ちになりました。
偶然購入して本当によかったです。ありがとうございました。他の作品も読んでみます。
新しい観点だった
ネタバレ
2025年10月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 怪獣と戦うヒーローや怪獣になっちゃう主人公、人々を守る超人などは出てきません。
怪獣の死骸を解剖する人だけでなく、研究したい人、すぐに焼却処分して欲しい人、怪獣のせいで日常を奪われた被災者とそれ以外の人、色々な立場のキャラクターが出てくるので、現実と重ねて色々と考えてしまいました。
少なくとも私は「トーキョーは被災しなくてよかった」なんて被災した人の目の前で言う人間にはなりたくないです。
SNSで主人公が叩かれている描写もリアルだし、男社会的な現場で主人公がセクハラにあったり周りの反応もリアリティーありすぎてなんだか読んでいて、痛い。セクハラした蛍さんもおそらくそんなに悪い人ではないのでしょう。
怪獣などのファンタジー要素とリアルな現代の世界観とのミックスの仕方が絶妙で上手い作品だと思います。
下巻で完全に怪獣の謎が解明されず、また怪獣の音が聞ける女性キャラクターが大活躍するのでもなく、主人公は家庭をもって生活を続けているのが本当にリアル。
リアルすぎてファンタジー脳の状態で読んでいるとズコーとなります。主人公が怪獣を倒せないし、謎を解き明かせないし、それでも自分の出来ることをやっていくしかないのが我々と同じで共感できます。
高評価レビューが素晴らしかったので、すごく期待して読んだのですが上記のようなことを期待しているとがっかりします。それでも私にとって異能力漫画やパニックもの以外の怪獣漫画として、とても新鮮で面白かったです。
登場人物がみんな魅力的でした。
いいね
0件
レビューをシェアしよう!
作家名: サイトウマド
ジャンル: 青年マンガ SF
出版社: KADOKAWA