朝飯先生の大ファンなので、商業デビュー作、楽しみにしておりました!
先生は可哀想でかわいい人物描写が大変お上手。
最後に幸せにしてくれるものの、そこに至るまで結構ハードな内容が含まれるので、本作はどんなストーリーが興味津々。
なにやら悩みを抱えている「うみくん」が、大人のネットカフェで明るいお兄さんに出会うところから始まる。
暗い影のある感じ、でもそれだけで終わらせない。
迷い苦しんでいる人が光を見るようで、最後には「それか〜!」となり、温かく、クスッと口角が上がってしまった。
短編ながらスパイスが効いている。
誰でも治せないものを抱えて懸命に生きている。
この2人が今後どう歩んでいくのか、おかわりをお願いしたいところ。
スキンシップは多くはないが、変に邪魔することなくストーリーに集中できるので、本作はこれでいい。
個性を感じる絵柄(顔の赤らめ方が好み)も雰囲気に合っていた。
王道を持ってこず、先生の良さが活かされていて大変満足。
ただ、直接的ではないが少々痛々しい描写がある。
同じような悩みの方が前向きに感じる内容ではあるが、感受性が強い方は自重したほうがよいかもしれない。
(自分は全く気にならなかったが)