ジャンプスケア系のホラー演出をするタイプの作品。
怪異の造形は決して悪くはないのだが、恐怖の演出面で難がある。全体を通して「こういうのが怖かろう?」といった感じの恐怖の押し付けがましさが感じられる。語り手となる女性の『怪奇現象・霊障をあえて引き起こしたがっているような雰囲気』、各話の構成・演出面におけるチープさ、怪異・恐怖描写の陳腐さが目立ってしまっていて、怪異・異形の良デザインが十全に生かされていない印象。各話のエピソード・ドラマ部分を全部かっ飛ばして、怪異の造形と逸話を文章で添える図鑑風にした方が多分怖くて面白い。
怪談を束ねて重大な異変を引き起こす百物語の類型だが、その手の傑作は某死ぬまでの話が既に存在しているのも難点である。