一条ゆかり先生の初期の代表作。この一作に彼女のエッセンスが全て描かれているといっても過言ではない。子どもの頃夢中になった作品だが、今読んでもその魅力は遜色ない。名前しか公表していない謎の美人モデル亜美はトップモデルにとして君臨していた。いつもさめていて、自分の過去に触れようとするものは誰でも排除する。車が唯一の趣味で、富士スピードウェイでのタイムトライアルが唯一の趣味。ファッション界の女王、鳳麗華のファッションショーのトリを飾った亜美だが、賞賛は全てデザイナー麗華に向けられ虚しいなる。そんな時出会ったファッション誌の編集長青石に、つい自分の過去を打ち明けてしまう亜美。孤児であることや、養父母が亡くなり孤児院を12歳で飛び出してことなどを。養父母の墓参りで、実母が誰かを知らされ、そのショックで自動車事故を起こし足を怪我した亜美。モデルを止めデザイナーに転身する。だだ実母に復讐するためだけを目的として……。