最初はなんだかダラダラしているし、恋愛も始まらないし、あまり面白いと思えないまま読んでいました。主人公がとにかくうじうじしているので事が進まないし、ミステリー的に謎を追って行くんですが、聖闘士星矢のパロディなんかも出てきて、なんだかな〜という感じ。
でも月が舞台になって前世の記憶のあたりになってから、嘘みたいに面白いです。
すべてのキャラがいきいきと動いて、それぞれに思いがあって、シオンには本当に泣かされるしきゅんとさせられるし。この月の舞台のところだけとってきてもダメで、最初の現代の話があってこそ生きるのはよくわかるんですが。別物語みたいにこの途中の部分がすごくいいです。これだけでもうこの話の価値がある。
シオンというキャラを生み出してくれたことに感謝したいくらいの気持ちになりました。面白かったです。