HQの古典ともいっていいと思う。私は約2年前からHQコミカライズを読み始めた。「ハーレクインなんて」という偏見があったからだ。しかしHQコミカライズは小説より軽くあっさりと読め、ついついハマってしまった💦結構な数の作品を読んだと思う。ギリシア大富豪=傲慢はもうHQステレオタイプか...という程読んだけど、その中で、このヒーローほどゲスな奴はいなかった。アポロン自体その性格は理性的だけど冷酷で残忍といわれているようにヒーローは愛を交わした後に豹変する。ギリシア人らしく妹のための報復らしいがそれも妹の口から間違いだったことが分かった後も謝らず、そして......。意外なことに作画者様のお陰かアポロンと例えられるほどの美しさがソフトに描かれて、その傲慢さ薄められ、気弱さを感じる。だから逆にこのヒーローのゲスさに嫌悪を感じるのだ。終盤妹の兄に対する弁明(成育歴のせい)でヒロインは絆される。あ~ヒロインが惚れてるなら仕方ないが、ヒーローが傲慢な人でなしだったことは変わらない。キリスト教的な「許し」が通底にあるのか。ヒロイン兄のことをヒーローから聞かされた時、兄を信じ、毅然とResponseした姿は、ヒロインが「許す」ことができる力を秘めていた証からかもしれない。