高口先生の漫画は、トレンディなところ、萩尾望都的なSFや犯罪小説的な側面を根底に感じるので、個人的にはかなり好きです。ただ、その分読者に求めるものが多くなってしまう、特に行間や雰囲気で言語化はしないところが多いこと(雰囲気)や、エピソードとしても描いてもよさそうなところを省略しているように感じるところがあるので(特にシリアスなBLやその要素が多いもの)、読み手の補完力は必要なんじゃないかなと思います。ただ、設定的にはファンタジー的に置いているかなとおもうので、あくめでフィーリングとして合うかが大事かな、と。
感覚が先に来て、解釈が後に来る。
本作も、心の欲求と肉体的欲求の差が主人公が物語を進めるキーになっているところがありますが、まさしくそんな作品だとおもいます。
世代としては一回り違うものの、やっぱりこの世代の「空気感」が強い作品は好きだなとおもわされた作品です。
星は、作品の構成や全体感としては星4
雰囲気で星5にあげた
という感じです