ネタバレ・感想ありあとり硅子短篇集2 犬夜のレビュー

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犬、猫から天女まで
2022年9月4日
274ページ。
前半は動物の登場する話、後半はちょっと不思議な話の8作品。
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・『月と放火魔と黒い七匹』(28p)放火事件を通じて、DKが友達になる話。犬かわいいコメディー。星4つ。
・『犬夜』(29p)夜の犬の散歩をしている同級生に会う話。将来に迷って途方にくれる夜に、こんな風に話せる友達がいたら良いね。タイプの違う友達関係って好きです。ちょいおまけの星5つ。
・『 let me know 』(13p)やさしくそばにいる話。星4つ。
・『 not for you 』(18p)突き放してるようでそばにいる話。星4つ。
・『猫とUFO』(16p)2つの話に分かれてます。「猫」叔父と甥と猫、とても切なくなる秋の話。星5つ。「UFO」受験生の日常にUFOを添えて。星4つ。
・『夜のあしおと』(2話46p)ずっと空き家だった隣の家にやって来た男。秘密の隠し場所と幽霊と思い出と。すてきな大人になったのね。星4つ。
・『ばらいろすみれいろ』(34p)単行本時の表題作。やたらと人を惹きつける人間誘蛾灯DK、その理由は? ちょっとファンタジー。おまけの星4つ。
・『ドッペルゲンガー』(2話74p)単行本時の表題作。唯一の時代もので、大正時代くらい。病弱な学生の前に姿を見せるドッペルゲンガー、正体は如何に、という話。主人公と学友2人の友人関係が良い。主人公の母親がさばけていて良く、父親はダメすぎて笑っちゃう。書きたいことは多かれど、ネタバレになるから我慢よ!著者作品中、一番好き。星5つ。
予想外がクセになる
2022年8月7日
漠然と将来を考えてしまいこわくて眠れないーーすっごくわかる。表題作を読んであの頃のふっと浮かぶ不安や絶望を思い出しました。そういえば子どもが今まさにその時期だということも。そして目からウロコな考え方で脱力しました(良い意味で!)「犬夜」というタイトルがどうなんだ、と思いましたが。犬や猫が出てくる話を中心にちょっと不思議だったりドタバタだったりする短編集。「ドッペルゲンガー」は昔の日本が舞台というタイトルからは予想外。大げさな話はひとつもないのに毎回、先が読めない展開がクセになります。
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