HQでは叩き売りされている「愛している」、ブレントはどの感情がこれに当たるのかを気づけないでいたようです。この本は大人の恋愛模様を描いた現実感のあるお話。リアルなだけに地味でワクワク、ドキドキが薄いのです。それにしても、あまりにもブレントとシャドーの心の内がセリフや書き込みに溢れてしまっているので読者はどこに感情移入すればよいのかわからず、置いてけぼり感が否めません。まるで二人の日記を読んでいるみたい。それでもストーリーとしてストーカーを登場させミステリーのドキドキと当て馬としてのハラハラを出したかったのでしょうがそれもハズレ、描写が乏しくて無意味になった気がします。そして、クライマックス、ブレントが愛に気づくのですが…セリフもコマも足りない。どこでそうなった?読み落としたかと頁を戻したほどです。あれだけ心の内を書き表していながら大事なところはこれだけって…残念です。リアルな物語には教訓となる言葉や行動などが必要で、それが読者の共感だったり感動を呼ぶと考えるので…。余談ですが、私はシャドーという女性が苦手です。アケッピロゲなのは表裏が無いことではあるでしょうが、こちらが黙っておきたいことも他へ伝わってしまうことには困惑します。女性不振のブレントには必要だったのでしょうけど。もっとジリジリ、ドキドキしたかった…。