厳しい練習と試合経験で主人公が徐々に成長していく現代的なスポ根作品です。理論的な実技考察と場面場面で技術の機微が明確に描かれているので、巷のなんちゃって格闘モノとは一線を画する説得力ある作品ですが、現実の格闘技試合でここまで冷静に瞬間を咀嚼しながら試合ができるか?という疑問はあります。
試合や練習での技術解説は作者さんの取材力が光りますが、面白いのは登場キャラが日常の延長として総合格闘技に関わっているので、それぞれの日常場面も多く描かれているところ。選手も普通の人間だなーとほのぼのする場面も多く、緩急のメリハリがうまい作品でした。