人気漫画家の父親に反発し、小説家を目指す町蔵と、幼い頃からマンガだけを心の拠り所として生きてきた鉄男の物語――。
初出は2003年…約20年前の作品なので、漫画を描く現場は今とはかなり違うと思うけど、読んでいて古さを感じない。
なぜ漫画家は漫画を描くのか。人の心を動かす作品はどう生まれるのか……どんなに時が流れても、マンガ家の葛藤は変わらないからだと思う。
過酷な世界に命をかける、覚悟と恐怖。
描き続けることの意味。
すり減る魂――。
3巻完結とは思えないほどの内容の濃さ。
さりげなく最初から綿密に伏線が張ってあって、ストーリー構成も素晴らしかった。
マンガの虜になり、その戦場の中で戦う戦士たちの物語。
漫画好きならきっと楽しめると思う。
あとこれは腐女子の呟きですが、この作品、ブロマンスとして読みました。
戦場を共に闘った、二人の 深くて強い絆を描いた物語。
二人の関係がとても素敵でした。