ありそうでなさそうなシチュエーションを一杯拾っているのだが、やまもり先生の紡ぐ絵と言葉の世界が説き伏せる。
男性の体型がかっこいい。
私は獅子尾先生がー。
そのラストもありかなとは思うのだがー。
この発表と近い時期に読者の被る状況で、別の先生のとある作品が、土壇場で前から好きな方に走る作品があり、その振ってしまう相手への非情な結末っぷりに読者的には驚愕させられた、というトラウマが出来上がっており、こっちは、そんな急旋回の向こうを張っての、決着のようになって、そう来たか、という感じだ。
先生生徒ものだと先生の魅力全開、他に目に入らない、という先生独走状態が多いパターンと思っているが、このストーリーは、初めから同級生たちの存在は強い。
諭吉さんよー、という気分に襲われる。大人って、あ~大人って、という、撹乱分子が厄介。分別というものを、私は求めていないから。突っ走る、夢中なときは周りが見えなくていいと思うから。
水族館と寿司、いい勝負だった。
この作品こそ、馬村視点、獅子尾視点のドラマを見たかった。
同じやまもり先生作品の「シュガーズ」の天野さんと墨和利一先生とを、やはり思い浮かべてしまう。