ネタバレ・感想あり綿の国星のレビュー

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不思議な擬人化猫漫画
ネタバレ
2025年3月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小さい頃、この漫画のアニメ映画が上映されるのを知り、めちゃくちゃ見たかった!
ポスターを部屋に貼っていたけど子供だからそんな簡単には見に行けなくてこんな綺麗な絵で不思議そうで、いったいどんな素敵な話なんだろう、と漫画を読んでいないのに憧れてました。
その後大人になってから漫画を読めました。
猫が擬人化しているけれども、人として扱われてるわけではけしてなく、猫の自意識では人間だけど人間からは普通の猫にしか見えていない、という世界観がわかってびっくりしました。
もっと獣人的な世界観だと思っていたので。そして子猫が美しい雄の美猫と大冒険するんだと思ってました。
実際は昔の外に出れた猫が見た世界、という感じですね。でも美しくて素敵なお話でした。
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何年たっても名作は名作です
2025年2月10日
この猫の話はまだ幼稚な時に乱雑したのですが、途中まで読んでやっと猫の話なんだと言うのに気づきました.何十年を経て読み返してみても感動感度は変わっていません.名作です.あの不可思議なラファエルのマントのような体が妙に記憶の奥に残ってました.シーモアで見つけた宝です。
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大好きな作品です。
ネタバレ
2025年1月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 春の長雨の中、チビ猫は気付いた時には一人だった。お湯の沸く音がして、自分を置いていってしまったお母さんがもとの家(アパート)に連れ戻してくれたのだと思ったが、お母さんではない誰か優しい手がスポイトでミルクを飲ませてくれて……。チビ猫を家に連れ帰ってくれたのは、時夫だった。ソ連カゼで大学入試を失敗してしまい、今は予備校に通っている。口数も少なくなり、うつろな目をしていた時夫が、子猫の面倒を見ていた時は、昔のままの時夫だった。猫アレルギーがある母親は、それだけで子猫を飼うことにしたのだ。チビ猫は人間には赤ん坊から大人になるルートと、猫がある時点で変身して大人になる、という二つのルートがあると信じていた。だから人間になった時には一番に時夫にありがとうって言うね。美しい銀色の青年猫ラファエルは、チビ猫が大きくなったら飛び切りの美猫になると言うけれど……。読んでいると心が癒されるファンタジー作品ではあるけれど、甘ったるい話ばかりではなくシュールでシニカルなお話も含まれています。


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最終話は感動的!
2024年6月13日
懐かしい作品『ジョカへ』同じ作家さんの他の作品もと選んだのが猫の話。子猫の目を通しての世界観が素直でリアリティ。子供のあるあるも有って、ふっと心が琴線に触れます。大島弓子先生のふわふわ絵も好きです。
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敬意を最大限に表しまして
2023年10月9日
大島弓子先生といえば「綿の国星」、「綿の国星」といえば大島弓子先生、この紛れもない代表作に、イチ漫画愛好者としては功績に頭を垂れるものです。
画期的なコマを見るにつけ、その感性はまさに大島弓子ワールドだと思わされ、言葉も視点も他者が追随すればただの猿マネになりさがると、可哀相だけどそういう感じがします。


ただ私は本作以外の作品のほうが大島作品は断然楽しめます。
まず、猫の思考回路のように見えて擬人化分だけ人間臭くて、かといって人も猫ちゃんも同じだという風には描いてはいないのですから、どこかに宙ぶらりんな、読み手としての自分の立ち位置の不確かさがくすぶり続けて、入り込めない何か、を抱きながらずるずる読み進んでしまいました。
ただ最期の収録「サヴァビアン」のみ、番外編的に置かれているようだけれども、自分の感覚が共感出来る日常系に戻ってきた、変な安心感を覚えてしまいました。
本編のほうの思考回路に乗れなかった悔いもまた…。
それは決して作者の意に染まっていない事を意味するのだろうと思うと、私は本作の理解者にはなれなかった部外者的寂しさが残っているのです。
幾度とないポリバケツのエサ漁りに、私は自ら距離感を引きました。猫語と人間語の相容れないような設定が有りながらのチビ猫の人間語理解力と、まだ子ども(猫)ならではのその他諸々の知識不足とのアンバランスにも、少し違和感を。

そんな猫社会のファンタジーな日々の各話とは一線を画す、少々踏み込んだ様な印象の「ねのくに」が、逆にずっと曖昧だった方向感に煮え切らなさを感じていた私にはここに至って落ち着けた話ではありました。きっと大勢の愛読者には私の感想は異端なのではと思います。この話以外のほうが、らしさ満開とは思っています。

私は猫ちゃんよりどちらかというとワンちゃん派だからなのかもしれないけれど、家の中外の出入り自由さと、何処で何してきたのか不明さにおいて、そこがこうしていろいろイマジネーション膨らますお話になり得るのはわかるものの、もし、自分が飼っていたら安否の心配とか現実の不在時の不安感などをそそられる気がして、人間とチビ猫とのコミュニケーションの欠けっぷりが描かれた本作により、更に猫ちゃんは飼えないという確信が、不幸にも高まってしまいました。
不安感のない、実直な可愛い話
2023年9月5日
少女趣味というのかもしれないが、ふわふわして綺麗なのになんだか地に足のついたファンタジーだと感じた。
豪華な洋館とかお金持ち、執事設定もないし中央線沿線の暮らし。
動物が主人公の物語は絶対書けないと聞いた事があるが、擬人化以外に物語が成立することはないのは確かだ。
この作品はその擬人化を大胆に物語の要素として利用していると感じた。
猫として人間世界を眺めると
ネタバレ
2023年6月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ もともとは今からおよそ40年ほど前に連載されていた作品だということを知ったのですが、現代の世の中でも十分に通じるような人間社会の描写があって驚きました。子猫の擬人化、ならびに猫の目線から見た人間の世界を表現する内容というのは、当時も今も、なかなか斬新なものだといえます。特に時夫は主人公にとって忘れられない人物として描かれている感じがしますね。細かい部分を描写の対象に取り入れるための洞察力や観察力も、存分に発揮されているといえます。
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ちびねこちゃん
2021年9月26日
母がそろえていたので小さいころによく読んでいました。幼心にやさしくってきらきらできれいな世界だなって思っていましたが、アラサーの今も同じ読後感。ピュアになれて、少女目線に戻れて、猫好きにはたまらない至極の一冊です。
どこまでも美しく、やさしい、猫の世界
ネタバレ
2020年9月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 繊細な描写と詩的な言葉回しに、どこか懐かしさを感じると同時に胸を締めつける切なさと愛おしさが込み上げてきます。いつか人間になれると信じている子猫が時夫という青年に拾われて、彼に恋心を抱きながら、猫目線で他の人間達と交流していく過程が実に素晴らしい。
愛してくれたラファエルや発情期ネコ、去勢された雌ネコ、ペルシャを共に目指したネコ...どのエピソードも幻想的で印象深いです。また、猫たちの中で独自のルールがあり、猫好きの自分としては、きっと猫って日常こんな風に思ってるのかな?と微笑ましく思えました。
個人的にチビ猫ちゃんの可愛いエプロン姿から、想像上で大人になった時の美しく気高い姿にギャップ萌えでした。
この頃の少女漫画は現代のと異なって、とても詩的で文学的だったんですね。読んでいる間中ずっと夢のなかで遊んでいるようでした。ある時は、ふりそそぐ満天の星空から、はしゃぐ太陽の光の中を泳いでいる感覚。またある時は、美しい音楽の合間を心地よく流れていく感覚。おとぎの国の世界にいるような。そう、大島弓子先生の作品はいつも切なさや、悲しさ、きらきらしたオモチャ箱を開けるような気持ちにさせてくれます。ふっと一人、窓辺で思いに馳せたい時に、思い出をめくるように開いて読みたい、大切な漫画です。
やっぱり素敵!
2018年11月6日
子供の頃に読んでいた大好きな作品です。
ふわふわした絵と優しいストーリー。チビ猫がとにかくかわいいのです。少女マンガはこうあってほしい。そう思わせてくれる素敵な素敵なマンガです。
唯一無二の世界
2017年6月16日
30年以上たっても古さを全く感じない。さりげない日常の美しい風景の中で、チビ猫と一緒に冒険して成長していく感じ。これからも間違いなくずっと愛される作品です。
愛読書
2017年1月26日
疲れた時に読み返します。
心の安定剤😄
特にスピーチ大会の「女の感性」のとこ。笑えるけど深いよね。
あの頃の弓子先生の年齢をずいぶん超えてしまったけど、今でもヒニン猫がケープに気づくところは、胸の奥がチリチリする👑あの頃は不安や焦りもあったけど、今はなんだろ?もう母性は完成されたはずなのに…きっと一生感じ続けるのかも。チリチリが心の疲れを溶かしていきます。
大好きな作品です
2017年1月10日
学生の時、友達が貸してくれた作品でとても大好きでした。今読んでも色あせない、すてきな作品。ことばのひとつひとつ、描写のひとつひとつがキラキラしていて好きです。
素敵な絵と繊細な内容💗
2014年8月3日
昔ビデオで観たものを改めて漫画で読ませていただきました。とにかくチビ猫がかわいい(≧∇≦)そして情景描写が素晴らしいです。登場するキャラクターの個性がそれぞれ光っていて、うまく融合しています。作者の洞察力、観察眼の凄さを思わずにいられません。現代漫画の最高作品のひとつだと思います。
これで育ったのでした。
2020年10月24日
不思議で柔らかいこの世界。すんなり受け入れて読んでいたのでした。ただただ懐かしい!
ちび猫ちゃんかわいいですね。
2020年4月13日
何年も前に買った本が頭に過ぎって、もう一度どうしても読みたくなりました。まさか、スマホで読めるなんて思わなかったので、大感動してます。ファンタジーな世界に、ちび猫ちゃんってこんなにかわいいんだなぁと、ほんとに思いました。ありがとうございます。いろんな猫と、すぐに友達になるところが、大好きですよー。イラストだけでも、満足感なのに、漫画で動いているので、ただただ感動します。
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作家名: 大島弓子
出版社: 白泉社
雑誌: LaLa