可愛いです。からかってきたかと思えば笑顔を見せてくれたり、何考えてるか分からないけど優しくしてくれる有馬に、フッたくせに期待させる態度ばっか取ってきてズルいっ!!と思いながら、つかさと一緒にキュンキュンしてました(笑)
最初からもういい感じなのにフッたヒーローですが、結局のところ最初からつかさのことは気に入ってたし、好きと言われるたび嬉しくて、つかさのことをいつも見ていたいし可愛いと思っている。最初から好きなんですよね。フッた後の高校生活で、段々と自分がつかさのことを好きだってことを自覚していく感じです。
なのでよく言えば王道、悪く言えば少女漫画でよくあるパターンですね。でも私はこういう話すごく好きなので、ありがちでもキュンキュンしました。作者さんは片思い奮闘がテーマとか言いつつ、一巻ですでに両思い確定な内容なので、これから嫉妬とかされるんだろうなー、と先が読みやすい展開ですね。でもそんな先の読める展開でも飽きることなく読めてしまうのは、絵が良いから!男の子はすごくカッコいいし、女の子もとても可愛い。全体的に綺麗な作品で、1ページ1ページ読みやすくて。絵がカッコいいから色んな有馬の顔が見たくなって、購読意欲をそそられます。
ただ、一つ残念なのは明らかに有名な人気作、「ストロボエッジ」に似すぎなこと。少しだったら気にならないんですが、絵も設定もキャラクタービジュアルまで似すぎなのはさすがに目をつぶれず、主人公に感情移入して読みたいのにストロボに似たところを探そうとしてしまい集中力を欠いていました。
咲坂先生のファンなのか、それともホントに偶然なのかは知りませんが、似ているのは事実なので、もう少しどうにかできなかったのかなと残念で仕方ありません。多分作者とかに興味のない人がこの作品と、ストロボを両方読んだら「同じ人?」と思う人が少なからずいるのではないかと思うほどです。
好きだからこそ、批判的なことを書いてしまいましたが、作品自体はとても可愛くて、青春時代の心の揺れ動きをよく表現されてると思います。次回作では別の作品がチラつくようなことはなく、作者の個性のみで楽しませてくれることを期待しています。