最初はそれなりに楽しく読めていたので、一応頑張って最後まで読んだのですが、個人的には…途中で飽きます。なんというか、詰め込みすぎに感じました。
これはどういう漫画かと聞かれたら、上手く説明できる自信がないです。
最初は双子の男女が入れ替わって互いの高校で恋をしてしまうラブコメディでしたが、…いかんせん話が長い。
最終巻ではキャラクターの結婚や出産後の様子まで描いてくれる壮大なストーリーは良いのですが、もう最後の方、双子の入れ替わりストーリーの存在とか忘れてて「そいや始まりそんなんだったっけ…」と記憶が遥か遠くへ薄れていました。
"双子がそれぞれに本気で愛した人と、数々の恋の試練を乗り越えて幸せに結ばれる王道ラブストーリー"…といったら聞こえが良く、分かりやすいでしょうか。
しかし、早い段階でくっついているのに、長い巻数をずっとイチャイチャしてるカップルを見続けるのも飽きてしまいます。
くっついたなら、もう終わりじゃダメなの?と、途中でキャラへの興味が尽きていました。私は。
蒼くんについては、目の秘密や母親のストーリー等は良かったと思いますが、全体を通してみると、やはりこの漫画は長すぎる…。
手話の話が出てきた時は、最初おぉっと思いましたが、手話を使うキャラである紫乃ちゃんが早い段階でフェードアウトしてて、その後はおまけのような扱いになっており、メインキャラ達は普通に喋れるので手話自体がおまけな扱いに。
手話という題材を取り上げるなら、最後まで手話をベースとした話作りをしてほしい。
親子関係、女性不振、遠距離恋愛、震災エピソード等々…次から次へ、取って付けたように異なる要素を取り入れられて、だらだらと連載を続けられたような印象を受けてしまいました。
一番私が思ったのは、これらのエピソードはこのキャラ達である必要性が果たしてあったのか、ということです。
このキャラ達は、5巻完結くらいの双子入れ替わりラブコメディでも良かったのではないでしょうか。
十の恋のお相手が梓ならば、この漫画には紫乃は出さずに、改めて別作品を描いて、紫乃を主役とした耳の聞こえない少女の一途な恋物語を作ればよかったのに、と思いました。
一つの作品にこんなにも詰め込む必要性があったのか、が個人的にはすごく疑問でした。
テーマごとに別の漫画を描いた方が分かりやすいし印象に残りやすいです。