エロいし話もしっかりしていてかなり面白かったのですが、3巻目で急に色々解決していった感とよく分からないまま当人たちは幸せになり読者置いてきぼり感がしました。正直なところ、えっこれで終わり?とびっくりです。でも終わり方を見るとどう考えても3巻目で完結ですよね。
2巻目までがかなり丁寧に、思い出の彼とのHとすれ違いが描かれていたので、メインの彼との話ももっと丁寧に描いてくれるかと期待してたのに残念です。過去に戻り、自分に相応しい相手がいたことに気付けたシナリオは面白かったのに、肝心のお相手との関係や今いる世界がどういう場所なのかも謎なまま終わってしまいました…。普通に人生やり直せちゃったのか、それともやはり死後の世界でのお話なのか?未来は変わらず思い出の彼は別の人と幸せになったのか?など気になるところがたくさん。
なにより気になったのは、主人公のお相手の彼がなぜ主人公をずっと思ってくれていたのかの理由。思ってくれているのは十分伝わったのですが、やはり彼の口からきちんとした説明がほしかった。運命かのように最後あっさりくっついた二人ですが、肝心な部分がすっ飛ばされてるようで感情移入ができず、この作品を思い返すと思い出の彼の方ばかりが浮かんできます。終盤の雑さが非常に勿体ない作品。細かい部分まで考えて描かれていなかったのか?とモヤモヤが残りました。
とはいえ絵も綺麗でエロく、人生をやり直すお話も主人公の心理描写がきちんとされてて面白かったです。だからこそ結ばれる相手との話こそもっと中心に描いてほしかった。魅力的なキャラクターだったのに思い入れをする時間を与えてもらえずあっさり終わったのが残念でなりません。個人的には好きだったので☆4つで。