次郎と馳男とハチの三角関係的な微妙なバランスのストーリーならば最初から三人組で書けばいいのにと思ってしまった。脇田が本当に脇役でしかなく、途中からほぼ居ないも同然になっていて笑う。
親友に向ける感情が友情なのか愛情なのか、独占欲と疎外感がごちゃまぜになって混乱してしまうのは十代ならではなのだろうな。でも、大人になりかけの時期とは言え、次郎がガキっぽいワガママ剥き出しで最後まで好きになれなかった。ラストのアレも呆れてムカついた。
この作品は作者さん初の長編とあり、そのせいなのか同じような展開が繰り返されている感じがして、少しだらだらした印象。