絵が、絵が~!!なんかもう上手いを通り越して生身の人間がそこに居るかのようです。飛び散る血も臓物も、目を背けたくなる描写でも、あまりの美しさに無になって凝視してしまう自分がいました。どうやって描いていらっしゃるのか、一部始終を情熱大陸とかでドキュメンタリーにして欲しいです。数えきれないほどの貴族達が集まるシーンでも一人一人違うデザインのドレスや装飾品を身に付けているし、背景や小道具まで徹底的に描き込まれていて、想像を絶する仕事量だったのではと思いました。
一読目は絵に圧倒され過ぎて内容が入って来ませんでしたが、再読を重ねるごとにストーリー自体にズブズブとハマっていきました。本当に奥の深い物語です。イノサンは兄のシャルル、イノサン Rougeは妹のマリージョセフが主体ですが、全体として兄妹のダブル主演でフランス激動の時代をサンソン家の視点から描いている感じです。ストーリーの感想はRougeの方のレビューに書こうと思います。