ホラーミステリーの大御所・高階先生の、幻想ミステリー作品です。2つのお話で構成されています。
不幸な環境で育った主人公が、現実と幻想の境界線が曖昧な森で出会った不思議な青年の導きで、本来の自分自身を取り戻していくストーリーです。
大御所の作品ですから、多少の絵柄の古さは否めませんが、それを忘れさせるほど、ストーリーは斬新で面白いです。
本作品はキノコが重要なキーアイテムです。大事な事なので2回言います。キノコです(笑)
ミステリーやファンタジーって、剣や杖や宝玉、魔法書や古文書なんかがキーアイテムな場合が多いですが、高階先生は、不思議で斬新な発想力の持ち主で、時々こちらの予想の斜め上を行く、誰も目を付けないようなアイテムで話を展開させてくれます。すごいですね。
このお話はこれで終了ではなく、どうやら続編もあるようです。
それらに期待を込めて、星4つ。