かなりディープで濃い作品だと思います。
日常から、異質な非日常へ、巻き込まれていく主人公。
守りたいものが守れなくて、自分が自分でなくなっていくことに苦悩する姿に、鬼気迫るものを感じます。
主人公の他にも、様々な登場人物が絶望的な場面から、自分の強さを見出して這い上がっていく様子は、心が震えます。
人間の醜い部分が強く出ている物語だからこそ、その中にある人間の純粋で暖かな気持ちが、とても尊いものなのだと実感できます。
また、良く練られた世界観、ストーリーで(ARMSの元ネタが不思議の国、鏡の国のアリスだったりするのが面白いです)、物語が進むに連れてどんどん背景や機械等の書き込みが緻密になっていき、それが独自の世界を楽しめる要因になっています。
魅力的な登場人物ばかりですが(味方だけでなく敵まで、清々しい程の悪人から、訳ありだったりとにかくキャラが濃い!)、私的に主人公、涼の父さん母さんは色々な意味で最強だと思います!共に格好良過ぎです