正直、一巻で終わりで良かったのに…と思いました。
人気だったから長期連載になったそうですが、この作品で人気連載と言えるレベルで掲載雑誌は大丈夫なの?と思ってしまいます。作者及びファンの方には辛口で申し訳ないですが…。
主人公と幼なじみの爽太は、実は前世で恋人同士だった。けど、前世で結ばれることが叶わなくて…というわけでなぜか前世の幽霊が現れて、私達の心残りを無くす為にあなた達はエッチをして!そしたら成仏するから!なんて無茶を言われたのをキッカケに恋が始まるラブコメディ。
幽霊の姫と爽次郎は平安時代の人で、身分差に苦しんで別れたらしいのに主人公達の前ではすごくノリが軽くて、平気でいつもエッチしろとかばかり言っています。それが面白くもあり、かなりの違和感要素でもありました。
ストーリーも、そういった入り方は続きの気になるものでしたが、基本的に普通でした。
一巻目では腐れ縁の幼なじみに互いに嫌気がさしていて嫌いあっている、という設定から始まったので、本当に嫌いだったのかと思いきや案外あっさりと一巻目のうちにくっつきます。
先輩に二年片想いしてると言ってたわりに主人公の心変わりも早く感じてしまうし、爽太は最初の方から妬いてるように見えたし、一体いつから好きだったのか明確にしてほしかったです。
二巻目では超性格の悪い転校生女が登場して、二人の仲を引っ掻き回されるので丸々一巻使われています。絵に描いたような悪役でした。
悪女を信じ込んで恋人である主人公を全く信じてくれないバカすぎる爽太に幻滅しただけの巻でした。
そして爽太が騙されていたことに気付くシーンは、悪女が自らバラすというもの。あれほどぶりっ子演技をしていた頭のキレる女が、彼が手に入るかもって時にわざわざバラすなんて現実的にありえない。もっと別のバレ方をしてほしかった。
しかも、あれだけ性格最悪な女がそう簡単に更正するとは思えないのに、ラストではなんだか仲良くなれそうな雰囲気を出していて、四巻目では彼女の番外編に2話使われているという。二巻目読んだ後だと正直読む気が起きずペラペラっと捲っただけですが。
先輩、こんな番外編に出てないで二巻目で主人公が苦しんでる時に出てきて下さいよ…。
三巻目では幽霊の姫&爽次郎編でした。作者さんも仰ってますが、回想ではなくちゃんとした平安の悲恋ストーリーとして描いてほしかったなぁ。