このレビューはネタバレを含みます▼
止まることなく、サクサク読めるような作品です。字見は当初、いわば流れで悪字退治に参加させられるような印象を受けるのに対し、郵便太郎のほうは終始積極的に自らの目的を果たそうと一生懸命に動いている姿が見られました。字を通して本質を見抜くというのは、簡単なように聞こえて実は難しい特徴が感じられます。この作品が出版されてからおよそ十年ほど経過した今、メールは専ら業務連絡や仕事などの分野に用いられ、私用のものはアプリがメインに使われているという変化が見られますが、文字を使ってコミュニケーションをとる際のモラルはいまだ重要であり続けていることに気づかされました。