まず大前提として、これは1980年代半ばに描かれた作品だということを念頭におくと、今でも驚かされる点が多々ある。
40年も前にこの作品で描かれたメカのディテールアップは今現在の視点で見ても本当に異次元レベルで、私もこの作品を見てザクはカッコいいんだ!と初めて気付かされた。バンダイが近藤版ザクを商品化しようと企画は出たが、当時の技術では商品化は実現不可能だったという逸話があるほど。
連載時はガンプラブームの真っ只中だったが、この作品を見た多くのモデラーが多大な影響を受けたのは間違いない。バックパックをゴツめ大きめに、顔は小さめに、ふくらはぎは太めに、というプロポーションもそうだし、武装も例えばドムはそれまでバズーカ1本だという固定観念があったが、ドムやグフにザクマシンガンを持たせてもカッコいいしアリなんだということを初めてした作品。後のアニメでドムトローペンやドワッジがザクマシンガンを持つようになったのもMS戦記が原点。
またジオン側一兵卒の視点の物語というのも当時は非常に斬新だった。ジオン一般兵パイロットから見てガンダムがどれほど驚異的に映るのか、というのは後の世のギレンの野望やジオニックフロントに通じるものがあると思う。
プラモブーム改造ブームの火付け役であり、後のガンダム世界のメカデザインにも多大な影響を与えた1冊。これらのことを踏まえた上で読むと、今でも驚きがある作品、オススメです!