「女とは気楽に遊ぶだけ」とか「秘書とは関係をもたない」とか当たり前にあるHQですが、それとはちょっぴり違ったエッセンスでした。まあHQですのである意味では同じといえなくもないですが。ジャックとその父親との確執をマディの献身によって融解させ新たな絆を結ばせるというお話です。事は12年前、ジャックは父親に任されたパティー準備が出来ずに父の逆鱗に触れ逃げてしまった。これは母がやらかしたことだったわけだが、12年後それを従兄弟のマックスには「お前は子供だった」と蔑まれたことに腹を立てた。何があったにせよ起業し社長の立場でありながら12年前予定されていたパーティーが出来なくなることがどういう影響を及ぼしたか分からないでもあるまいに、12年たっても子供だったわけですね。他のHQとの違いはマディとジャックが流されて男女の関係にならなかったところ。（HQなのにね）それはとても重要で、この物語の主軸はジャックの心持ちの変化であるので、それを読み手に伝えることに成功しています。もちろんそれはマディに対する気持ちも含めてです。マディの頭の回転の良さ、機転の利いた会話とても素敵です。
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