ネタバレ・感想あり説経 小栗判官のレビュー

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時代を超えた理を澄んだタッチで
ネタバレ
2020年6月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 日本史の漫画を探していたら近藤先生の作品に出会いました。シンプルな絵ながらも生き生きと物語が展開しており、世の中の理が凝縮した説経の世界が鮮やかに映し出されているなと思いました。澄んだ独特の空気感がとても好きです。 そして、照手の姫がとても可愛くて強くて素敵でした。他の作品もいくつか購入させて頂きましたが、やっぱりハッピーエンドは良いですね。
語りが聞こえてくるような日本中世説経節
2023年2月23日
207ページ。
説経とあるように、宗教的なものが下地にあります。おそらくはいろいろ仕掛けや決まりごとみたいなのもあるんでしょうが、そこは知らないまま読みました。
現代の感覚で読むと「いいの?それでいいの?」って思っちゃうような豪快な展開、けど昔の人もやっぱり同じように思いながら楽しんでいたのかもしれません。
余計な現代の感覚を混ぜ込むことなく、ただ中世の大衆芸能をそのままに漫画化したところに価値があると思います。
特別な生まれ、美男美女、波瀾万丈な話運び、仏教的な心がけを示しつつ、悪は滅びてめでたしめでたし。
照手姫が見た夢の見開きシーンが素晴らしく、地獄絵図の見開きも良かったです。日本の中世に興味のある方はご一読あれ。
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