個人的には「白雪姫」と「青髭」、そして「蛙の王様」と「灰かぶり」が好きです。
悪女以上に油断ならず、したたかで、更に悪女の裏をかく王子、格好いい!と思ってしまった。白雪姫は最初から最後まで、ブラック全開ですが、結末にも何かすごく納得できる感じがして。青髭は哀愁とブラックと笑いの三要素が混在した仕上がり。
蛙の王様の、カトラインは作者も好きらしいですが、私も不器用だけどそれなりに一生懸命で、いまいち自分に自信が持てない子って、何か応援してあげたくなる感じで好きですね。
例えれば、カインシリーズのエメライン系という感じ。
「灰かぶり」の話は、話の調子が二転、三転するのが好きです。
それに確かにシンデレラの性格って、こういう解釈も、十分できるよなと思ったし。
またお姉さん達の外見的モデルは叶姉妹ですよね?
荊姫とマレーン姫は、かわいそうな女の子達の話という感じで、毒が薄めで、多少物足りない気が。イーディケやラプンツェルは、メレディアーナ系ですね。
私はこのイーディケも、基本的にはカインシリーズの、彼女と同じだと思っているので。
今度はウェット要素を減らして、多少さっぱり系にアレンジしている程度で、基本は同じタイプだと思うので。顔も似ているし。どうしてもこのイーディケの話には、何かと既視感が。
そのため、私はあまり素直に感動できず。儚い悲恋オチも同じだし。
また、王子の自分は屈折した性格なのに、純真な感じの女の子好きって、これもカインとかぶるし。それに本当に作者自身は、こういう女の子達が好きなのか?と思うことも。
実際にはエメラインとか、カトラインの方が、よほど作者が乗って描いているように見えることからしても。何か作者の好みというより、ヒロインは、こういう、いかにも女の子らしく、純真な感じの子じゃないとだめだとか、妙に思ってしまっていそうな。でもそれが、しばしば、読者達の好みとの間に、ズレを生んでいるような。
それに、この作者は男性キャラは上手いのに、女性キャラを描くのが下手では?という指摘もあり、これにも同感。