意外な高評価にびっくりです。一巻目から、誰もが見惚れてしまう王子様的存在の男の子に、普通で何の魅力も感じない主人公が惚れられてぐいぐい攻められるっていうありえない夢のようなお話。
夢のような話だからといって、そのありえないお姫様扱いされる主人公を見てキュンキュンできるというわけでもなく、最後まで読んでも王子頭イカれてるからこんな子がいいんだな……とずっと呆然と読んでしまうほど最後まで主人公は魅力がなかったです。
兄崎さんの漫画はカッコいい男の子がなぜこんな女に惚れて迫ってるの?と思うものが多い気がしていましたが、この作品に至っては原作者が別なのに何故?と不思議でした。よくも悪くも兄崎さんワールド全開な漫画という印象。
イチャイチャしてたかと思うと喧嘩して、またなんだか仲直りしたかと思ったらしょうもないことですれ違っての繰り返し。王子が素直じゃないのも悪いのですが、あんなにイチャイチャしてた相手が自分のこと好きじゃないと思ってずっと悩んでる頭の悪い主人公を見ているのに飽きました。
こんなに巻数要る…?と思うほど引き延ばしにしか感じなかったすれ違い展開。あんなに悩んでたはずなのにあっけらかんと解決するラスト。ちょっと色々意味分かんなかったです。キャラ達が幸せそうなのでそれで良かったのね、と思いつつも、彼女達を見守る(この漫画を読む)価値はなかったです。
最後まで凄まじいヤキモチ焼きの王子が、序盤でミツルにキスされた主人公についてはスルー。周りも本人達もスルー。ミツルのこと大好きなマミヤちゃんさえスルー。…あのキスシーンは何だったのか…。
終盤に出てくる王子の婚約者は主人公に顔がソックリだったわけですが、結局王子は主人公が好きで、婚約者のことは何とも思ってなかったらしい。というストーリーでしたが、じゃあ顔がソックリだった意味って何???何の為にそっくりっていう設定つくったの?婚約者とそっくりな女に一目惚れするんなら婚約者に惚れとけよ。…と、意味が分からない所ばかりでツッコミだしたらキリがない作品でした。
王子が主人公のこと好きなのは一巻目から明白でしたし、ラストでネタバラシのように言われた事にも今更感しかなかったです…。自分が小中学生の頃に読んだらまだ、ハマれたかもしれないです。
中身の薄っぺらい漫画ならいっそエロ路線の方がハマれたなぁ。