《既読であることを記録するためのレビュー》
父の遺言に振り回される息子その2の巻。
実父は他に居た事を知らず、身籠った母親ごと一緒になった養父の息子と信じ、世界的大銀行の頭取の椅子に座っていたアントン。お育ちゆえに人を信じて最愛の彼女にひどい別れを告げられ、不信感の権化に。
表紙は二人のポージングがいい。その背景にはコルコバードの丘のキリスト像が、すぐには解らないけれど配されて。
セットで読んだ。全部読むと決めている人はそっちの方がお買い得。
この第2巻はハーレクインに多い不幸背負い過ぎヒロインの逆転ストーリー。この万年HQ定食的な進行がお好きな方は、最後にやっと理解され通じ合えるシーンへの感動を期待していける。この形式がいい人は、3巻纏めて読んだ方がいいと思う。
私は言葉遣いがどうしても違和感拭えず、そっちが気になってしまったし、この巻のベッドシーンの表現に、TLフィールドでの先生のご活躍がほんの少し垣間見えて、アリスン先生の絵にアンバランスをまたしても感じてしまった。女性が、幼顔なのに性的描写はむしろ激し目という。
セットで読んだ。ずっとスレ違いだった二人、お母様登場でドラマの潮目が変わって、遂に通い合う場面はこの話の盛り上がりどころ。
あっちこっちバラバラに息子が居る遺言者が、そこまで女出入りが激しいだけの悪い人間だっったのではなかったと思わせるので、3巻目に、これで全容が解る期待を繋ぐ巻でもある。