記憶を失くしてしまっても、自身の意思に反し、多郎にときめく気持ちが止まらない貴博の様子が良かったです。失った2年間の記憶のネタバレ禁止の要望を多郎が健気に守り続ける所が切なくて、ある意味それは大きな賭けであり、貴博の気持ちが多郎へ戻る保証も何も無いと考えると怖い事だと思いました。それでも、2年間の記憶はやり直せると、生きていてくれる事が一番と、今の貴博に合わせて友人として接する多郎の貴博を想う姿に、胸が締め付けられる思いがしました。素直に自身の気持ちを受け入れられず、葛藤する貴博の心情も描写が丁寧で良かったです。もういちど、なんどでも…繋がる2人の想いが素敵で感動しました。