『不朽のフェーネチカ』の作者様。
フェーネチカがとてもよかったので、こちらも読んでみました。
16世紀、神聖ローマ帝国時代の中世ヨーロッパ。
魔女狩りによって孤児になった主人公・エラの、壮絶な復讐の物語――。
中世の魔女狩りが舞台ということで、それなりに覚悟はしていたのですが…予想以上でした…。
拷問、懲罰、処刑…かなり凄惨。自分は耐性があると思っていたのですが、正視できない恐ろしさ。
でも猛烈に先が気になって、先を読まずにいられない――
たとえ地獄の底に突き落とされても、地獄の底から這いあがろうと、生きるために思考を止めない主人公がすごかった。
なかなかここまで知性と根性を併せ持った、鋼メンタルのヒロインいないと思う。
物語としてはツッコミどころが若干あったけど、すごく面白かった。
ダークでハードでヘビーな、骨太な物語でした。
辺獄の乙女に幸あれ