傑作。





2018年7月5日
古き良きアメリカンファミリーで、ごくごく自然に性的趣向の"正常・異常"を刷り込まれ、クローゼットゲイにならざるを得なかったジェイク。ゲイとしての自分は異常で、"正常な自分"の均衡を保つためのはけ口だと信じていた日々。
そのジェイクの覚醒が、この2人の最大の壁かと思われたのですが、そうではなかった。
1巻から事ある毎に薄々感じていた「アドリアン、あんたそれで良いの?」という疑問が露見する5巻こそがまさに見物、ハイライトです。
出会い、別れ、再会と、こちらの理解の範疇を超えたジェイクに翻弄され続けますが、やっぱり主人公はアドリアン・イングリッシュであり、彼が、冗談と皮肉と諦観で自分も気付かないほど分厚くなった心の壁を溶かすラストは痛々しいけれど目が離せません。最後の砦が愛の言葉1つというのもいじらしい話です。
好奇心に溢れ、怠惰と皮肉が常に傍らにあり、でも良心を捨てられない頑固な人情家のアドリアン。彼に共感せずにいられない。
ジェイクにしてみれば、アドリアンに出会って人生(ある意味)転覆し、彼こそ翻弄され続けてる。恐るべし、そして愛すべき、アドリアン・イングリッシュ。
ミステリとしても読み応えがあり、「お決まりのパターンにうんざり」となる前に5巻でケリが付いて言うことなし。★5つ、傑作です。
そのジェイクの覚醒が、この2人の最大の壁かと思われたのですが、そうではなかった。
1巻から事ある毎に薄々感じていた「アドリアン、あんたそれで良いの?」という疑問が露見する5巻こそがまさに見物、ハイライトです。
出会い、別れ、再会と、こちらの理解の範疇を超えたジェイクに翻弄され続けますが、やっぱり主人公はアドリアン・イングリッシュであり、彼が、冗談と皮肉と諦観で自分も気付かないほど分厚くなった心の壁を溶かすラストは痛々しいけれど目が離せません。最後の砦が愛の言葉1つというのもいじらしい話です。
好奇心に溢れ、怠惰と皮肉が常に傍らにあり、でも良心を捨てられない頑固な人情家のアドリアン。彼に共感せずにいられない。
ジェイクにしてみれば、アドリアンに出会って人生(ある意味)転覆し、彼こそ翻弄され続けてる。恐るべし、そして愛すべき、アドリアン・イングリッシュ。
ミステリとしても読み応えがあり、「お決まりのパターンにうんざり」となる前に5巻でケリが付いて言うことなし。★5つ、傑作です。

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