このレビューはネタバレを含みます▼
映画化で話題になった当時に一度読みました。
また読み返したくなり再読しましたが一度めと同様に爽やかな切なさが残りました。
おじさんと少女の恋愛物語。だけどそんな簡単な言葉では表現できないお話です。
現実に流されているけれど夢を忘れられないおじさんと、可能性を秘めているのに夢を失っている少女。お互い惹かれあっていきに遠回りをしたけれど足りない何かを埋めあって前に進んでいく過程が繊細に描写されています。
夢に向かって努力をする姿は歳なんか関係なくカッコいい。お互いに心地の良い関係に惹かれあっているからこそ、お互いの為に結ばれないことが最善の場合もあるんだと、そう思わせてくれるお話でした。結ばれないことで現実味があって余計に共感できました。
だけどやっぱりこのご時世ハッピーエンドが溢れている中で、結ばれないと切なく感じてしまいますね(笑)
あきらの手紙にはなんて書いてあったのか、最後の別れ際店長はあきらになんと伝えたのか、答えが描かれていないからこそ読み終わった後の爽快感と切なさが残ります。
きっとまた店長とあきらにまた会いたくなって読み返すと思います。
最初から最後まで素敵なお話でした。