フィフティーン・ラブ
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フィフティーン・ラブ

塀内夏子

テニスに導いてくれた漫画です

ネタバレ
2018年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 小学生の頃、コミックスを兄が持っていて勝手に読んだらめちゃくちゃハマりました。
テニスのルールはこれで覚え、部活もテニスを選び、世界のテニスはグラフやエバートがギリ現役、伊達さんや沢松さんも現役、サンプラスが強くヒンギスが頭角を現していた時代でこれまた面白く、どっぷり浸かりました。
ストーリーはまさにアメリカン・ドリーム(ビリーのフレーズだけど)を主人公ヒロが掴みにいく話。ヒロのテニスへの情熱とまっすぐさ、あと大食いっぷりは本当に気持ちがいい。技術面では絵空事の部分もあるようですが、漫画なんだからアリでしょう。
この漫画は男性も女性もそれぞれの楽しみ方ができます。まず女性にとって特筆すべきは「イイ男」のパターン勢ぞろいなこと。ヒロはもちろん、クール系、野性系、王子様、素朴な弟、優しい知的系、オトナの兄貴…そして世界一の男。見た目はいいけど勘違いヤローまで完備(笑)。ヒロのお姉さんたちみたいに誰を応援しよう〜!って迷うこと必至です。80年代の漫画なのに古臭さを感じさせないのがすごい!
男性はテニスシーンはもちろん、ヒロとデビーの友情は羨ましくなるのではないでしょうか。
またヒロの家族だけじゃなくバクジーの家族も大人数だったり、とにかく登場人物が多いのですが、全員キャラが立っていて作者さんすごいなあと思います。家族とのエピやヒロとデビーのお決まりのケンカと、テニス以外のシーンまで面白く最初から最後までまったく飽きません。
ふたつだけ不満を言えば、後半あるサブキャラに起こることと、九童が再登場しなかったことでしょうか。サブキャラの件は展開上仕方ないのかな、九童を再登場させてたら終わらなかったのかも…と考えるようにしていますが。
とにかく、テニス漫画の中ではかなりおすすめです。
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