このレビューはネタバレを含みます▼
田中森先生のファンですし、好きなタイプの作品ですが、もう少し突っ込んで描いてほしかったという気がしています。
田中森先生もあとがきで、恋文と郁郎の幼少期の話をもう少し描いておけばよかったという趣旨のことをおっしゃっていますね。そのほかに例えば、恋文の母親のその後の消息に触れていないのは片手落ちな気がします。彼女がお祖母さんが亡くなったことを知り、自分にも相続権があるとばかりに男と共に乗り込んできて…という展開もありえたのでは、と。
また、公立の小学校が一校独自で教員を募集したりはしないはずなので、細かいことかもしれませんがその点にも違和感ありました。
そういった点がちょっぴり残念でしたが、心に沁みるピュアなラブストーリー、田中森先生らしい作品です。