風光る
」のレビュー

風光る

渡辺多恵子

エンディングは分かっていても読みたくなる

2019年3月10日
歴史上の人物。沖田総司。歴史に疎い人でも、この人の名前は大抵の方はご存知なくらい分かり切ったエンディングです。でも主人公のセイが絡むと新鮮組も違う角度で見えてしまうから不思議だ。幕府の犬呼ばわりされてまわりは血一色の新選組のようにみえるが、日々の生活をしている新選組が存在する。色んな漫画家さんがこぞって新選組を描いているが、私は渡辺先生の新鮮組が一番好きだ。時代考証に忠実に描いているので確かに切りつけるグロさも必要だ。吉原と言わず、BLのような男娼も出てくるし、裏切り者を泣きながら斬らないとならない葛藤も描かれている。これを読んだら、日本史のこの時代はバッチリだと思う。残念なのはあまりにも長すぎて年号よりもストーリーが頭に入ってしまうことだ。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!