嫌い、大嫌い、愛してる。
」のレビュー

嫌い、大嫌い、愛してる。

ARUKU

最後まで気の抜けないストーリー

ネタバレ
2019年5月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最後までドキドキハラハラする内容でした。ARUKU先生の独特の世界観で、行き先が見えず、この後どうなるんだと先へ先へ読み進めていました。何不自由なく生きてきた凍月と、貧しい中、病気をかかえる母と二人暮らしの奏の、すれ違いから始まる唯一の愛の話。
奏が意識不明で病院に運ばれ、そこから遡って話は始まります。都会から田舎の会社の社員の首切りのために新所長になった凍月は、そこで奏に出会います。
奏でに一目惚れをする凍月ですが、もともと金持ちということもあり、裏から卑怯な手を使って奏でを手に入れます。奏が本当に可哀想で、また病気の母やお金のことで苦しむ姿が余計に凍月のクズさを引き立たせますが、そこは凍月の素直になれない気持ちも伝わってくるので、なんとも言えません…
後半は意識が戻らない奏との逃避行になりますが、奏での体が段々と衰弱していき、それを介護する凍月も痛々しく感じます。
ただただ、二人が幸せになることを祈りながら読みました。いい作品でした。
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