鴆-ジェン-
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鴆-ジェン-

文善やよひ

感動!!

ネタバレ
2019年5月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さん。あ〜漫画を読んでいて良かった〜(^^)酖毒の事は過去に読んだ事があったんだけど、それとふぐの卵巣からこれほどファンタジックなお話が生み出されるとはお見事です!!しっかりと確立された独創的な世界観とそこに負けない画力と展開に引き込まれました。一枚一枚の羽根も装飾品も細やかで美しいんです(^^)

見開きの作者さんのコメント通り「鴆」→「極夜」→「比翼」の順に読了。

鴆(ジェン)という獰猛な鳥人がいる世界。体内の毒性の強さは羽根の美しさを増す。鑑賞鳥の美しさがステータスとなる人間の欲深さの中で、誇りと諦観を持ち生きるツァイホンは中でも一番美しい鴆。その彼と彼に魅せられた鴆飼兄弟の話は複雑な想いが絡み確執を超えた純愛モノです。

過去に大切に育てた鴆を殺されたフェイと、ツァイホンの毒で命を落とした兄ランと、ツァイホンの本当の心と…三者の愛情が重く切ないお話は涙が出る。終盤の奥ゆかしいツァイホンと無骨なのに情熱的なフェイの甘い展開は幸せです。描き下ろしは烏にさえ嫉妬するフェイが可愛い新婚生活。→「極夜」内の番外編も2巻でも二人はラブラブ♪ツェイホンがフェイだけでなく町人にも愛されていて嬉しい。

2巻は純白と漆黒の鴆達の不遇な環境から番になれるまでをフェイ達がアシストするお話で、こちらも特性を生かし読ませる作品でとても素晴らしい♪

拷問の様な激痛に耐えフェイへの愛情の証の純白の羽根も、ラン兄の愛情の証の極彩色の羽根も、番には光って見えるリウシン×ジーイエの羽根も、モノクロなのに鮮やかに浮かぶ描写が素敵。是非カラーを堪能したいです(^人^)自由に飛び回るツァイホンをラン兄に見せてあげたい。
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