仇椿ゆがみて歯車
」のレビュー

仇椿ゆがみて歯車

吹屋フロ

濡れ場も◎ 納得の帰着点◎

2019年5月31日
400頁超、2巻ものだと思えばむしろ良心的な価格。買って読んで後悔なし。

時代物・仇討ち侍BL。物語重厚。地雷?→流血、殺傷シーン(ハード)/親子丼(父子)
肌色は官能的♡エロティック♡逞しい肉体♡満足、局部描写ほぼ無いので修正は(あるかも、白抜き?)気になりません。エロは物語に溶け込んでいる感じ。大変良い。

ネタバレ避けましたが、微妙?なので↓以下↓薄目で。


愛した男(間宮)は父の敵。愛してくれた男(一馬)は、かつて最上の愛を注いでくれた男(武雄)の息子。その男(武雄)を斬らねばならなかった男(間宮)の悲哀。
国に捨てられた男、愛した男を斬らねばならなかった男、お家の再興を託された男、愛した男は仇をうたねばならない男。自身の思惑を通すことが叶わない時代背景の中、この二人(一馬/間宮)の帰着点は…。
父の仇討ちは出来るのか。愛する男(間宮)を斬れるのか。愛され愛した男(武雄)への想いと自分の犯した報いに、間宮はどのように(武雄の息子)一馬と向き合うのか。
…壮大でドラマティックな切ない物語。

父:武雄と息子:一馬、二人の男に愛される間宮のそれぞれの濡れ場も甘美で逞しい肉体を堪能でき艶やか。
登場人物は女性も含めて、粋で心地よく潔い武人で爽快。北の方の矜持たるや。曽我家の懐の奥深さ。そしておりうさん。貴女はなんと。いいオンナです。武雄。見る目あるなー(泣)。。感嘆です。

読者納得の後日談の描き下ろしを含め、文句なし口を挟む余地なし。の天晴れな読後感。広げた風呂敷、全部回収して貰えた、納得。本懐を遂げた作品です。本当に素晴らしい。
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