紅霞後宮物語
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紅霞後宮物語

雪村花菜/桐矢隆

文林が…

ネタバレ
2019年6月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 第四幕までは非常にテンポ良く程々にコメディタッチとシリアスがマッチしていて面白かったのだが第九幕からの舞台が戦場から後宮に移行してからがつまらなく思える。
ティーン向けでは無いのだから側室や子供の存在を無視出来ないのは理解出来る。それを差し引いても文林と言うキャラを好きにはなれない。初めは不憫な男と思えたが最新刊では全く持って同情出来ない男に成り下がった。謝賢妃の一件でもモヤモヤしていたのに一気に嫌悪感が増してしまった。
嫌々ながらも小玉が皇后と言う地位に馴染もうと努力する姿勢、文林の子を愛情を持って養育する姿、戦場と言う死地に向かう姿、その全てを見ておきながら小玉を裏切る行動ばかりの男には愛想が尽きる。文林が外道なのは他の人間に対してでは無い。小玉に対してが最も外道だと感じる。
ここまで引き伸ばさなくても四幕辺りで終わりにした方が良かったのでは無いだろうか。
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