レッドベリルにさよなら
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レッドベリルにさよなら

みちのくアタミ

時代物 X 吸血鬼

2019年10月1日
全部丸ごと表題作。 私は人外物があまり好きじゃないし絵もあまり好みじゃないと思ってたんだけど、読み出したらナニコレ、最高じゃないですか! 物語は、望んでいないのに勝手に吸血鬼にされてしまった和重と、家族の愛に恵まれず生きる意味を見出せずにいた青年、昭彦の出会いから始まります。 最初は昭彦があまりにもグイグイ来るので「ええっ?!」って感じでしたが、話を読み進めていくうちに、孤独を抱えていたもの同士が惹かれ合うのは宿命だったんだと納得させられます。 そこに絡んでくる謎多き吸血鬼カップル、将門と師夏の妖艶さと美麗さにウットリ!ただの当て馬かと思っていたら、そちらもしっかりしたストーリーがあって、この2人だけで1冊描けたのにな〜と勿体無く思うほど。 物語の終盤では、この吸血鬼カップルの働き(?)で和重達の運命が大きく変わっていくのですが、それも必然だったんだな……と思えます。 ちゃんと2人のその先までお話が描ききられていて、読後感も良し。しっかり3巻まであるならではですね。 エロも内容も充実している良作。オススメです。
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