このレビューはネタバレを含みます▼
壮大なファンタジーです!BL抜きにしても読めるくらい、物語としての完成度がすごく高い。
デイメン(アキエロスの王子)×ローレント(ヴェーレの王子)
1巻は物語の序章です。BLのラブはあまりありませんが、奴隷として敵国の王子に仕えるデイメンの身の危険に晒される度にハラハラドキドキし、続きが気になり一気に読んでしまいます。
2巻では、徐々に気持ちが近づいていく二人にこの先のラブを期待すると共に、ローレントvs.執政の裏の裏の裏をかく策略謀略の数々に心を奪われます。意外なシーンが実は重要な手回しの場面だったり、ピンチの時にその裏の手が鮮やかに披露されるシーンは、圧巻です。そして、ついにラブも!
3巻は、せっかく近づいた二人の気持ちが執政の罠によってまた離れてしまいます。立場としては近づいたのに、心は近づけない二人に辛くなります。そして展開もジェットコースターのように、変化するので息つく暇もないほどの勢いで最後まで読ませてくれます。二人の王子と2つの国の行く末、過去をどう乗り越えるのか、ぜひ読んでこの壮大な世界に浸って下さい!
キャラクターとしては、デイメンが男気があるし包容力も優しさも兼ね備えてて、すごくいい男です!
真っ直ぐで人を疑う事を知らないデイメンに対して、頭脳のローレントが巧みに人の裏を読み心を掴み転がしていくのですが、そのローレントがデイメンの真っ直ぐさに絆されていく課程がすごくいいです。