七つの魔剣が支配する
」のレビュー

七つの魔剣が支配する

宇野朴人/ミユキルリア

刃を交えたとき、芽生えたものは愛や否や

ネタバレ
2019年11月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ さて魔法学園モノ、というのは実はライトノベル界隈でも手垢がついた…と言ってもいいほど使われてる題材です。
魔法使いが間合いを制するために他の技術を交えた戦闘術で戦う、なんてのもまた然り。
ただ、設定や描写は重厚です。社会をひっくるめてそういった設定に落とし込んでおり、なかなか没頭させてくれます。
主人公はどこか陰があるけど、自分のできることを、すべきことをしっかり見ている好感が持てる少年。
彼をとりまくヒロインたちや友人も魅力的です。
が、本作品の白眉はそこではないのです。

扉絵のシーン。主人公とヒロインが刃を交える刹那。

その一シーンは是非一読を。小説だけでなく、あのえすのサカエが描いた漫画版でも実に素晴らしい出来でした。
同作者の前作を見てると、色々悲しい展開が予測できますが、一シーン一シーンの美しさは格別です。悲劇は見たくなくとも、綺麗なライトノベルを見たいなら是非。
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