このレビューはネタバレを含みます▼
以前何かのきっかけで同作者のTwitterを拝見し、こちらの作品を知りました。屍体との行為、カニバリズムに加え、肉体の変容や改造という要素が強く、またそこに不死性を追加する事で延々楽しめるという、なかなか他にはない作品だと思います。
一般的に、人には理解しにくい死への憧憬、性欲を取り上げており、それに応えられる存在が悪魔であった、というストーリーラインはあまり他で見かけません。ファウストのように、自己の満足を表す言葉を決めてあり、それによって取引が成立、終わるという、詩的な要素を持つ物語でした。
主人公が悪魔に転生(変異?)し、次第に魔性を開花させていく様子が匂わせられて終わったのですが、先々のことを妄想するだけでもご飯が何杯行けるやら。
個人的に好きなシーンが犬扱いされているところなのですが、本人的にあまり不満がなさそうにも見えてそれもまた良いなと思ったりしました。次巻などがあれば積極的に読みたい一冊です。