Life 線上の僕ら
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Life 線上の僕ら

常倉三矢

ずっと

ネタバレ
2019年12月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 頭から離れない作品。一番印象に残っているのは旅行先で伊東が目覚めた時に隣にいるはずの西くんが(ライターを捜しに)消えていた時のこと。「もし最愛の人を失ったら?」という恐怖に耐えられず将来性や世間体、真正のゲイではないことでお互いが今からなら人生をやり直せると勘違いするところ。一方的に別れを告げられた受けの西くんは伊東を忘れられずに一夜限りの性欲処理を繰り返す虚しさ。天真爛漫な西くんの地獄の8年間を思うと涙が止まらない。三度目に置いていかれた西くんの老後は幸せだったと思う。白線の向こうに伊東が待っているという確信があったから。こんなに胸が苦しくなる作品はない。
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