このレビューはネタバレを含みます▼
成人式で花魁やりたがる子がいるけれど、みんな夢みがちすぎると思った。こんなの辛すぎる。
決してお姫様なんかじゃなく、最底辺の仕事で苦界そのものだ。
たしかに太夫まで登り詰めた人たちは当時今のアイドルに相当し若い子の憧れの的だったようだが、それでも彼女たちは皆、今の風俗のように自分の意思で自分が遊ぶお金のために入ったわけではなかっただろう。
家族のために仕方なく、だ。
そこで登り詰めるのは一握りだから花魁の彼女たちは悲しい最後が多かったのだ。
梅毒だって今のHIVみたいなものでコンドー◯がない時代、性行為は死と隣り合わせだった。
好きな男からうつされて死ぬならまだ諦めもつくが、気持ち悪い客の親父から梅毒でもうつされて稼げなくなるとお払い箱にされるのだろう。
以前、花魁の平均寿命みたいなのを博物館で見たことがあるがほとんどが21〜24だった気がする。
悲しすぎる。
本当にひたすら地獄。
自分だったらと思うと絶望しかない。
運良く年季が明けても売女とか言われて帰る家もないんだろうな。
女ってだけでできる仕事が身体を売ることだなんて、ひたすら暗い気持ちになる話だった。