このレビューはネタバレを含みます▼
9代目フェイワンの龍聖が、フェイワンの父母を知ろうと彼らの身近な人に話を聞くことから始まる、8代目ランワンと龍聖のお話です。
8代目龍聖が壊れていく様子が痛くて辛い、ちょっとした齟齬が大きな誤解を招き運命の歯車が狂っていく、龍聖の最期にはもう少し早ければ…と、もどかしくなります。
狂った歯車に抗えず、ランワンがフェイワンに愛情を注ぎ育てていきます。
そして、成長したフェイワンが自分の運命に嘆き、それでも王としての使命を受け入れ、だからこそ遅れてきた9代目龍聖を更に待つことが出来たのだと感じました。
とても辛い物語ですが、ランワンと龍聖がいたからフェイワンやその子供達の物語が紡がれてきたのだと実感します。
涙なくしては読めない、辛いけど優しい親子の話です。