夢の終わりに、嘘を一つ吐きました
」のレビュー

夢の終わりに、嘘を一つ吐きました

唯純楽/涼河マコト

囚われています

ネタバレ
2020年1月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 爽快晴天のハッピーエンド、ではなく曇天のハッピーエンドを迎えるお話です。物語というものは現実のカタルシスだ。と思っているので、強い女が自力で幸せを掴む話が好きな筈なのに、2日たってもこの物語に囚われています。
強いけれど優しくて、自分を表現することの苦手な女。その彼女の元へ、多くの男性と同じで多くを語らない、語らなすぎる不器用な男が深夜の王都の街角を陰惨な思いで急ぐ後ろ姿。
何度もこのシーンが映像として私の中に現れては私を泣かせます。
読んだ直後はこの話は辛いから2度と読むまい。
と思っていましたが、時間をおいてまた読みたくなるだろうと予感しています。
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